こんにちは。
ママから幸せの輪が広がる
ニコニコ楽育メソッド専門家
心理カウンセラー はましまゆうきです。
「自閉スペクトラム症」という言葉を聞いたことがある人は多いと思います。
以前は、自閉症やアスペルガー症候群、広汎性発達障害などの特性を区別していましたが、現在これらはまとめて「自閉スペクトラム症」と呼ばれています。
「スペクトラム」という言葉は、色んな種類が連続して並んでいることを意味します。
自閉スペクトラム症の場合、一人ひとりの感じ方や考え方がちょっとずつ違っていて、その違いが連続している、つまりスペクトラムのようにつながっているということです。
だから、みんなが同じではなく、それぞれの個性がある、ということを理解するのが大切なんですね。
例えば、虹を思い浮かべてみてください。
虹は「光のスペクトラム(連続体)」です。
虹には赤、橙、黄、緑、青、藍、紫といった色が連続して並んでいますよね。
連続して並んでいること、これがスペクトラムです。
健常者と軽度発達障害、またはグレーゾーンも境界があいまいで、虹のように連続していると考えることができます。
そんな風に考えると日常の風景も少し違ったように見えてきますね。
自閉スペクトラム症の子どもへの対応で大切な5つのポイント
自閉スペクトラム症は、その人の個性として考えてみてください。
その人ができるだけ困らないように、周りの人が工夫して助けることが必要です。
そして、社会にうまくなじめるように、早く見つけて関わっていく、ということが大事です。
1.不安な気持ちに寄り添う
まず、「この子は、自分とは違う感じ方、受け取り方をしているかもしれない」ということを意識し理解することが重要です。
「このくらい言わなくてもわかるだろう」
「この程度の音なら我慢できるはず」
と思わずに、子どもがどう感じているか、何に困っているかを想像して接するようにしましょう。
また、「~しなさい」と命令形で指示を出されると、怒られているのではないかと感じ、不安になる子もいるため、「~しようね」など、肯定的に伝えることが大切です。
2. いつも同じスケジュールを守る
決まった時間に決まったことをすると安心できます。
予定が変わるときは、必ず前もって教えてあげるようにしましょう。
また、日常生活や学習の時間・場所・内容を事前に決め、その流れを見える化することで、安心して活動に取り組むことができます。
3. わかりやすく話す
自閉症スペクトラムの子どもは、「あの・その・この」などの指示語や、あいまいな表現を使うと、理解できず混乱してしまうことがあります。
あいまいな表現とは、例えば子どもが隣にピッタリとくっついて座ってきた時に、
「ちょっと離れて」では、「ちょっと」がどの程度なのかわかりません。
「5cm離れてね」とハッキリ言うことで伝わります。
帰る時の声かけは、
「そろそろ時間だよ」よりも「あと1分で帰るよ」が効果的です。
また「足が棒になる」や「猫の手も借りたい」
などの慣用句を言葉の意味のまま捉えてしまうことがあったり、
太っている子に対して「太ってるね」と悪気もなく正直に言ってしまうような、空気が読めない一面もあります。
そして、視覚優位なことが多いので、絵や図を使うと、さらに伝わりやすくなります。
具体的には、写真・イラスト・文字などを使って、流れの一覧を見せてあげることが有効です。
何をしてほしいか、どのように行動すべきかを、1つ1つハッキリと丁寧に伝えていきましょう。
4. 音や光に気をつける
感覚過敏のある子は、音や光などをとても強く感じることがあります。
例えば、大きな音が苦手な子には、静かな場所を用意したり、耳栓やイヤホンを使わせるという工夫が必要です。
また、光が苦手な子には、カーテンを閉めて外の景色が見えないようにしたり、サングラスや遮光メガネを使うことで安心できます。
5. ほめることで「できる」を増やしていく
うまくできたときや頑張ったときは、しっかりほめてあげましょう。
達成できたことはもちろん、挑戦できたことやがんばったことをほめることで、「自分にはできるんだ」というやる気や自信に繋がっていきます。
心が明るくなると、やる気が出てきたり、新しいことを学びたいと思うようになるからです。
この5つのポイントを実践することで自閉スペクトラム症の子どもが安心して成長できる環境を作り出せる
自閉スペクトラム症は、早いうちにその人の強いこだわりなどの個性を周りの人が理解し、社会になじめるようにサポートすることが大切です。
自閉スペクトラム症は、個性の一つです。
環境によって大成功する人もいれば、逆に孤立してしまって生きづらく感じる人もいます。
前者の場合は“自閉スペクトラム”という個性として見られますが、後者の場合は別の問題が出てくることもあります。
早く見つけることで、家族や周りの人がどう接すればいいのかが分かって、うまくコミュニケーションを取っていくことができます。
継続的な支援と療育を取り入れながら、周りの人が環境を整えることが一番大切です。
時には専門家のサポートを受けることで、イライラやストレスを軽減し、より充実した生活を送っていけるようになります。
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